挨拶
第25回の抗悪性腫瘍薬開発フォーラムを、2018年6月30日(土)に開催いたします。
今回のフォーラムは、土原一哉実行委員長(国立がん研究センターEPOC)、高見朋子副実行委員長(PhRMA/ MSD株式会社)を迎え、「ゲノム医療実用化の最前線/Forefront practical application of cancer genome」をテーマに、準備を進めております。(第一部は英語での発表、討論を予定しております)
是非ご参加いただけますようお願いいたします。
抗悪性腫瘍薬開発フォーラム
代表 武藤徹一郎
公益財団法人がん研究会
第25回抗悪性腫瘍薬開発フォーラム「ゲノム医療実用化の最前線」について
ゲノムバイオマーカーに基づく抗悪性腫瘍薬の開発はこのフォーラムでも数年来議論を深めてきたテーマである。がん組織、細胞の持つ生物学的特性を的確に標的とした治療であれば従来の組織診断の枠を超えて効果が得られる可能性は多くの研究者が予想、期待してきたことであるが、その開発の方法論はtumor-agnostic developmentとして最近急速に注目を集めている。これを可能とするためには精度、feasibilityに優れたゲノム診断の臨床導入と、臓器横断的な診断、治療が可能な中核的な医療機関の整備が必須である。折しも11の中核拠点病院を中心とするがんゲノム医療体制が我が国でも構築された。国が主導するこのシステムを抗悪性腫瘍薬開発のプラットフォームとして充実させられるかどうか、日本の産官学の果たすべき役割は大きい。Tumor-agnostic therapyがすでに実施されている米国の事例も含め内外の演者によるフォーラムを企画した。
第25回抗悪性腫瘍薬開発フォーラム
実行委員長 土原一哉
国立がん研究センターEPOC
開催概要
名称 | 第25回抗悪性腫瘍薬開発フォーラム 『ゲノム医療実用化の最前線/Forefront practical application of cancer genome 』 |
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日時 | 2018年6月30日(土) 午後1時~ |
会場 | 吉田富三記念講堂及びセミナー室AB (公益財団法人がん研究会がん研究所1F)アクセス 〒135-8550 東京都江東区有明3-8-31 最寄り駅:有明(ゆりかもめ)、国際展示場(りんかい線) |
参加費 | 4,000円(ミキサー費含む) 本フォーラムへの参加は事前登録制となっております。 |
参加受付 | 参加受付締切:2018年6月1日(金) ※定員になり次第、締め切らせていただきます。 |
参加申込み方法 | 1. HPより参加登録をする。 2. 事務局より締切後、一週間程度で参加確認書をメールにて送信 3. 当日参加確認書を持参の上、参加費を受付で納入 ※上記の方法がとれない方は事務局にご相談下さい。 |
事務局 | 〒135-8550 東京都江東区有明3-8-31 (公財)がん研究会がん化学療法センター 担当:三原 TEL:03-3570-0661 FAX:03-3570-0484 E-mail: atdd-frm@jfcr.or.jp |
第25回抗悪性腫瘍薬開発フォーラム参加登録フォーム
参加登録は締め切りました。プログラム
第25回フォーラムアンケートまとめ
感想・意見
総合評価「良かった&まあまあ良かった」と回答
- 現在のHot topics(MSI-H、NGS、CDx)が取り上げられており、興味深い話が聞けた。(他9件)
- ゲノム医療の導入について、日本だけでなく海外の話を含めた話が聞けて、今後の方向性を理解するための良い機会であった。(他8件)
- アカデミア・企業に加えてPMDAのゲノム医療に対する考えを聞くことができ、大変有意義であった。(他7件)
- 米国の最新情報を得られた。(他2件)
- アカデミア、臨床、企業、規制当局が顔を突き合わせ、忌憚なく意見交換をする場、オープンな場は貴重である。(他2件)
- MSI-H developmentについて開発側、臨床側の意見が聞けた。(他4件)
- 座長が非常にクリアカットにポイントを押さえ、議論がconstructiveに進んでいた。(他1件)
- 承認後の検証をどれくらいの規模、範囲で行うかは課題であると思った。
- ディスカッションが偏った。企業ももう少し発言すべき
- 前半は興味深かったが、後半はややテクニカルすぎのように感じた
- 英語の部は理解がうまくできなかった。
- 問題点や主張したいポイントがわかりづらい発表があった。
- ゲノム拠点の実施体制、活動の詳細や、PMDAの先生の意見をもっと聞きたかった。
- 患者さんの治療アクセスを考えているのがよく分かり、よかった。
- だんだんクリアになってきました。インフォマティシャンはAIに向かう?
総合評価「普通」と回答
- 本日のテーマのためと思われるが、情報共有的な発表が多く、本来のゲノム医療についての深い発表が少なかった。
今後取り上げるべき、興味のあるテーマ
【ゲノム医療】
- 本日のテーマについて、1年後、2年後にフォローアップの会を企画してほしい。非常にdrasticに発展している領域のため
- 引き続きこのテーマをお願いしたい
- Tumor agnostic development(継続して聞きたい)
- immuno-oncologyのゲノム検査は分子標的薬のゲノム解析とは異なると考えている。IOのゲノム解析にフォーカスした会があるとありがたい
- CGPの結果の活用方法(特定されたmutationに対する治療の進捗)についての情報が知りたい。Mutationの特定の先が知りたい。
- Somaticな遺伝子検査に対してGermlineの変異に対する遺伝子検査はどういう意味を持つのか議論を聞きたい。
【診断法】
- NGSの実装、Liquid Biopsy等Bio-markerの最前線
- Next generation diagnostic tests for oncology (single-cell-seq, gene-expression profiling, etc.)
- ゲノムのみならず「蛋白質の見える化」や画像診断も含めたインフォマティクス
【臨床試験・治験】
- RWDの活用について
- モバイルツールの臨床試験への活用
- シームレスな試験デザイン
- ゲノム医療のあり方、方向性、バスケット試験について議論したい。
- アンブレラトライアル、ロンギチューディナルトライアル、バスケットトライアル、マスタートライアル、等の各種試験で検討できること、成功事例の紹介
- 併用療法について
- グローバルPh Iへの参画
【小児がん他】
- 小児がん開発
- 小児開発について
- 小児がん開発の現状と課題
- 現在多々出てきた治療薬と疾患との交通整理でUnmet needsを洗い出し方向づけをしてほしい
【規制、承認、制度など】
- ICH E17
- 臨検法、医療法の改正、1 site DMA
- 早期承認制度の活用
- 条件付き早期承認制度の実例
- 本日のslideで紹介されたtrialも含めて、治験の対象はPS 0-1と状態のいい人ばかりである。Driver-Mutationの見つかった患者さんでのevidenceを増やす上で、日本でもsingle patient protocolとそのDataを申請(又は後付けのData)に利用できる方法を考えるべき時期と思う。
【医療とコスト】
- 薬価制度改定が及ぼす抗がん剤治療の影響(臨床サイドから、メーカーサイドから)
- 最新の抗がん剤の使用最適化ガイドラインの適用について。治療の均てん化を考える中で、最新最先端の医療をどのように進めていくべきか、医療コストとの関係で考えてみる。
- 医療経済
【環境整備】
- AcademiaとPharmaの協同(現実と問題点)
- 製薬企業が関与(賃金提供)する医学的教育をいかに利益相反がないように行うかに関するテーマに対しての討議(GSK医学教育事業に対するfunding、Pfizerにおける同様の試み)
- MSI-Hの議論で演者が提言していたが、患者、HCPへの情報提供が適切になされているか、教育のトピックに興味がある
- テーマが一巡したようなので、1つのテーマに絞らず、今後日本が進むべき方向性とその改題を集め、どのような環境(funding、規制緩和、人材育成等)整備を行えばあるべき方向に進められるのか、といった課題解決型の内容としてはいかがか。本日の西田先生のご発表のように個人のアイデアを発表していただくことで新たなアイデアにつながると思う。
第25回フォーラム実行委員会
委員長 | 土原 一哉(国立がん研究センターEPOC) |
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副委員長 | 高見 朋子(PhRMA/MSD株式会社) |
委員 | 稲垣 治(製薬協/アステラス製薬株式会社) 川村 学(PhRMA/日本イーライリリー株式会社) 北川 洋(EFPIA-J/ノバルティスファーマ株式会社) 柴辻 正喜(医薬品医療機器総合機構) 清水 俊雄(国立がん研究センター中央病院) 橋本 順一(製薬協/大塚製薬株式会社) 日野 敬晴(EFPIA-J/アストラゼネカ株式会社) 前田 英紀(製薬協/アステラス製薬株式会社) 山口 研成(がん研有明病院) 山田 雅信(筑波大学) 山中 竹春(横浜市立大学) 吉野 孝之(国立がん研究センター東病院) 渡辺 勝(PhRMA/MSD株式会社) 清宮 啓之(がん研究会) 冨田 章弘(がん研究会) 藤田 直也(がん研究会) |